洗骨 (せんこつ)
洗骨(せんこつ)とは、一度土葬あるいは風葬などを行った後に、死者の骨を海水や酒などで洗い、再度埋葬する葬制である。東南アジアや、日本では沖縄県や鹿児島県奄美諸島に、かかる風習が存在するとされる。沖縄諸島では「シンクチ(洗骨)」といい、奄美諸島では「カイソウ(改葬)」と称する。
かつての、よく見られる葬制であった。琉球王国の王室は、戦前まで洗骨を経て埋葬されていたことが、記録に残っている。 洗骨という儀式において、実際に骨を洗うという行為は、親族の女性がすべきものとされた。しかし衛生的に問題があるうえ、肉親の遺体を洗うという過酷な風習であるがゆえに、沖縄県の女性解放運動の一環として火葬場での火葬が推奨され、また保健所の指導により、沖縄本島では戦後消滅したとされる。しかし一部の離島ではまだ現存しており、年配の人の中にはこうした形での葬儀を望む人も多いといわれる。
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