五具足(ごぐそく)
五具足(ごぐそく)とは、仏壇や墓前などで使用される仏教の供養道具の一つで、仏前に供え物をするためのセットを指します。五具足は、仏教儀式や法要において故人の供養を行う際に使用される重要な道具で、基本的には五つの器具がセットになっています。これらの器具は、仏教における五つの要素や教えに基づいており、それぞれが供養の役割を果たすとされています。
五具足の主な構成は以下の通りです。
花立(はなたて)
花立は、仏前に花を供えるための器具です。仏教では花は清浄さや仏教の教えを象徴するものであり、花立に花を供えることで、仏や故人への尊敬の気持ちを示します。
灯籠(とうろう)
灯籠は、仏前に灯火を供えるための器具です。仏教では灯火は知恵や悟りを象徴し、仏の教えの光を意味しています。灯籠を灯すことで、仏の教えに従って生きることを誓い、故人の霊を安らかに送る意味を込めます。
香炉(こうろ)
香炉は、香を焚くための器具です。香は仏教において清浄なものとされ、香を焚くことで仏の教えに対する敬意を表すとともに、故人の霊を供養します。香炉の煙は、浄化や清浄を意味するものとして重要視されています。
水瓶(みずかめ)
水瓶は、仏前に水を供えるための器具です。水は命の源として、また浄化の象徴とされています。水を供えることによって、故人の霊に清らかな水を捧げることができます。
飯器(はいき)
飯器は、仏前に食物を供えるための器具です。仏教において、食物は生命の糧を意味し、供養の一環として故人に食物を捧げます。特に、仏前にご飯を供えることで、供養の意を表します。
五具足は、これらの器具を使って仏前で行う供養において、仏教の教えに基づいた意味を込めて使用されます。供養の際、五具足を整えることで、仏教的な儀式が完了し、故人の霊が安らかに成仏することを願うのです。