墓地 (ぼち)
墓地(ぼち)または墓場(はかば)とは、亡くなった人の遺体や遺骨が埋葬されている場所。英語で墓地を意味する cemetery という言葉は、ギリシア語の κοιμητ?ριον (眠る場所)、つまりそこに死者が永遠の眠りについている場所を暗示する言葉に由来している。
墓地は、西ヨーロッパ諸国では故人の葬儀の最後の儀式が執り行われる場所でもある。こうした儀式、もしくは祭礼は、文化や信仰、宗派によってもかなり異なってくる。墓地はその設けられる場所により、それ以外のところにある墓地とはかなり区別されるものになってくる。墓地は通常は礼拝の場所、つまり教会、礼拝堂に直接隣接するものではない。もちろん、文化にもよるわけであるが。たとえば、英語で言う graveyard (墓所)というものは、たいていは churchyard (教会の中庭)に設けられている。スコットランドやイングランドでも北部では kirkyaird という。churchyard というのは、もともとは文字通り教会の前の中庭であって、直ちに墓所に結びつくものではなかった。たえば、哲学者のセーレン・キルケゴールのラストネームは、やはりデンマーク語で「墓地」のことであると、しばしば誤解されているのもその例である。実際には教会に附属する周辺の農牧地(-gaard, 英語の garden の原義である「囲い地」の意に近い)を意味する。
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