遺影 (いえい)
遺影(いえい)とは、物故者を偲ぶために、作られる写真もしくは、肖像画。
通常は葬儀の時に飾られる、自宅では床の間に代々飾られる事が多い。通常は胸から上の肖像であり、特に写真の場合、スナップ写真から本人だけを抜き取る事が出来る。通常は四つ切というサイズで引き伸ばされ、社葬や団体葬など大きな葬儀の時はもっと大きなサイズに引き伸ばされる。葬儀の後は、代々のご先祖様とともに仏間に飾られる。 従来はフレームは漆塗りの黒、写真は着物を着たモノクロのものを用いる事が多かったが、「葬儀会場に冷たい印象を与える」、「白黒では子供が怖がってしまう」といった理由からフレームは自由になり、カラー写真が用いられる事が多くなった。 遺影の発祥、考案者などはまったくの謎である。 本来は自分の気に入った写真を用意すべきだが大半が旅行や結婚式などに参加した時の集合写真などからの拡大・修正が多い。今後は、デジタルカメラなどのデータで残された場合、家族が見つけることも困難である事から、後世に残す重要な写真として確実に保存する必要性がある。 米国などでは遺体保存の方法(エンバーミング)が発達している為に、葬儀の場面では棺をオープンする事から特別に遺影写真をかざる習慣は無い。 写真の遺影の他、電飾写真、液晶遺影等の新規な遺影も見受けられるようになった。 さらなる技術の発展によって今後の遺影の形態も変化を遂げると予想される。 例えば、モーションポートレートやライブポートレートのような動画のポートレートを遺影を使う動きも予想できる。
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